NPO日本国籍華人同携会
編集者雑記(No.4) H21.08.19
食文化の共通根と相違


フロントページでもコメントさせていただいた通り、サブプライムローン破綻
をトリガーとした世界的不況は、比較的被害が少ないと言われる日本でも様々
な影響がボディーブローのように日々の生活を脅かしています。

特に、外食産業の不況は深刻になっており、店舗の閉鎖やリストラの嵐が厳しく
吹き荒れています。

そんな中で、日中友好を志向している我々としては、少し嬉しい話題があります。
不景気な外食産業の中で、飛び抜けて人気があり利益を出しているチェーン店は
餃子とラーメンのチェーン店なのだそうです。しかも、そのラーメン屋さんでも
餃子が人気メニューなのだそうです!!



日系企業の冷凍食品でトラブルがあったことから、心配していた餃子ですが・・・
特に若者中心に餃子・ラーメン(=中国食文化)の人気が絶好調であることは日中
が食文化で共通根を持っていることの証だと考えます。

ラーメンも餃子もほとんど日本の国民食としての地位を獲得していますがルーツ
は中国であり、この同じ食べ物に共感することはDNAが受け継いでいる日中に
住む我々のルーツも又同一であることの結果なのだろうと想像しております。

一方で、江戸時代300年間鎖国をしていましたし、そもそも海で囲まれた島国で
あることから、アジアの国々の中でも特異な食文化、テーブルマナーを作って
きました。例えば、お茶碗や取り皿はテーブルから持ち上げるのが日本のマナー
ですが、お隣の韓国でも日本の映画やドラマで食事の場面になると、子供に見せ
ないのだそうです。お皿を手に持ってはいけないのは中国も欧米も同様です。

日本のマナーが間違っている・・・とか、郷にいれば郷に従え・・・とかを主張
しようとしている訳では全くありません。お互いの文化を尊重しながら、仲良く
一緒に暮らしていく方法を提案していけたらいいなぁと考えているのです。


以前、出張でソウルで政府系の団体に韓国牛の焼き肉をご馳走になったときに、
日本人は相手のビールがコップにまだ残っているのにしきりに継ぎ足そうとする
のはインポライトで見苦しいと注意していただいたことがありました。飲み干す
ように促して、飲み干したらお注ぎする・・・のが韓国マナーなのだそうです。

理想は、全世界の60億人が全ての文化を理解し尊重できることなのでしょうが
残念ながらそれは空論でしょう。せめて近隣諸国の文化を知り、互いに理解し
認め合うことに関して、少しでも貢献することをこのNPOは志向しています。
Back to Top Page.
Back to index.